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最高のファンタジー小説・小野不由美の「十二国記」

 *一部ネタバレあります

 1.小野不由美さんの「十二国記」シリーズとは?

 

月の影  影の海 (上) 十二国記 1 (新潮文庫)図南の翼 (となんのつばさ) 十二国記 6 (新潮文庫)魔性の子 十二国記 0 (新潮文庫)

 

 十二国記のジャンルは、古代中国風な異世界ファンタジー小説

 *0巻の「魔性の子」を除く

 

 仙人や妖魔が存在する世界を舞台に、麒麟により選ばれた12の王と12の国が描かれている。ファンタジー小説ですが、リアリティがあり主人公達の様々な葛藤の描写もありシリアスな話も多い作品。

 

 

2.「十二国記」の世界観

 

不老不死の仙や妖魔がいる世界。国は十二あり、各国の麒麟(きりん)が天意に従って選んだ王が国を統治する。

 

王は麒麟に選ばれるまで普通の人だが、王に選ばれると不老となるため国によっては数百年も一人の王が治めることができる。

 

不死ではなく王の首を刎ねたり、王が非道なことをすると王を選び不死とした麒麟が病み死亡すると王は死ぬ。

 

この世界は、「蝕(しょく)」と呼ばれる現象により私たちの棲む世界(蓬莱)とつながる事がある。そのため、山客・海客(異世界人)と呼ばれる人が小説内でも登場する。

 

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3.小野不由美十二国記」シリーズの読む順番

  ①『魔性の子

 

 

(内容)  

広瀬は母校の高校に、教育実習生として赴任した。そこで、異質な生徒・高里要と出会う。高里は幼少のころに神隠しに遭って以降、周囲を「祟る」と噂されていた。当初は信じなかった広瀬だが、相次いで高里の周囲で事故が起き始めて・・・。

 

 ②『月の影 影の海』

 

陽子は 躾が厳しい家庭で育ち、学級委員長も務める真面目な女子校生。 ある日 高校に景麒(ケイキ)と名乗る男が現れた。そのケイ景麒に見知らぬ世界へと連れて行かれるがケイキとは逸れ、 妖魔に執拗に襲われながら当てなく彷徨うのだった。なぜ陽子は異界に呼ばれたのか 、なぜ妖魔たちは 襲われるのか 。

 

● 思春期女の子が 困難に襲われ、人と関わることによって 精神的に成長する過程で葛藤する 描写がとても引き込まれます

 

③『風の海 迷宮の岸』

 

 天地を揺るがす「蝕(しょく)」で蓬莱に流され人のことして育った 泰麒。彼は10年の時を経て、故郷へ戻された。麒麟 である自分は 「王」を選ぶのだと言う。 人の子として育った要 は 役割を理解できぬまま 時が過ぎていく。はたして自分は王を選ぶことができるのだろうか。

  

 

④『東の海神(わだつみ) 西の滄海』

 過去、蓬莱で生まれ捨てられた麒麟の六太(延麒)と滅亡した瀬戸内水軍の跡継ぎ小松尚隆 は契約し延王になる。尚隆が即位して20年、先王のせいで荒廃した国は平和を戻りつつあった 。そんな折何者かに延麒は拉致されてしまう。拉致をしたのは、かつて六太が名をつけた親に捨てられ、妖魔に育てられた子供「更夜」だった。

彼は、元州候の息子斡由(あつゆ)の部下となっていた。拉致を命じた斡由は謀反は、治水が進ます苦しむ民のためという。500年に及ぶ大王朝の 黎明期の物語 。果たして彼らは、どういう結末に向かうのか。

  

⑤『風の万里 黎明の空』 

 

 

「月の影影の海」 の主人公 陽子が王になった後の 物語 。慶国 の王になった後、 十二国の常識を知らず自国の官吏の板挟みにあい苦悩していた 。現状を打開し真の王になるため、街に出てた出ることを決めた。そこで、陽子は国の現状を知ることになる。 

 

 

 

⑥『黄昏の岸 暁の天』

 

泰麒は王を選ぶが反乱鎮圧に出た王が行方不明になり、また、要も 行方不明になっていた。王と麒麟が行方不明になり悪官が国政を牛耳るようになる。国の荒廃を止めるため将軍は命を賭して 陽子の国へ現れる。陽子は助けるために、 各国の王 に援助を求め る 。応えた国が集まり援助体制を整えていき。

⑦『図南の翼』『黄昏の岸 暁の天』

 

豪商である万賈相家末娘の珠晶(しゅしょう)。幼い頃から父親に溺愛され何不自由無く育てられるが、先王崩御から27年にもの王不在により荒廃していく国を憂いていた。しかし、王は一向に現れず自ら王になるべく家出して蓬山へ昇山(麒麟のいる山いくこと)する。

 

 

⑧『華胥の幽夢』

采麟(さいりん)は、王は夢を叶えてくれると信じた。しかし、采麟(さいりん)が病に伏すいま、麒麟が斃(たお)れることは国の終焉を意味する国の命運は──「華胥」。雪深い戴国(たいこく)の王が、麒麟の泰麒(たいき)を旅立たせ、見せた世界は──「冬栄」。そして、景王(けいおう)陽子が親友楽俊(らくしゅん)への手紙に認(したた)めた希(ねが)いとは──「書簡」。王たちの理想と葛藤を描く全5編。

 

⑨『丕緒の鳥

慶国に新王が発極した。祭祀でつかう「鳥」を象るため苦悩する丕緒(ひしょ)。丕緒は、国の理想を表す任の重さに苦慮する。希望を託した「鳥」は、果たして大空に羽ばたくのだろうか。4編収録。